杉浦 章介


個人基本情報
氏名:
杉浦 章介 [すぎうら のりゆき]
職位:
教授
研究室:
研究室棟 511号 23212 sugiura@econ.keio.ac.jp
略歴:
慶応義塾大学経済学部卒(1971)
同大学院社会学研究科修士課程修了(社会学修士)(1975)
同博士課程単位取得退学(1984)
1976〜1983 米国留学
ペンシルベニア州立大学大学院地理学科博士号(Ph.D.1983)
慶應義塾大学経済学部助手(1983〜1986)同助教授(1986〜1993)同教授(1993〜現在に至る。)
1987〜1988 ハーバード大学訪問研究員
1995〜1999 慶応義塾ニューヨーク学院(高等部)学院長
最終取得学位:
Ph.D.GEOGRAPHY(地理学) Pennsylvania State University
受賞学術賞:
College of Earth and Mineral Sciences Centennial Fellow Award Pennsylvania State University(1996)
所属学会:
Association of American Geographers(AAG)
日本アメリカ学会,日本法と経済学会
教育活動
担当科目(2005年度)
[通学課程]
(1)経済地理 (2)研究会(3年のみ) (3)専門外国書講読(英米書)
(4)演習(秋期) (5)経済と環境(日吉、2年、春期) (6)大学院(経済学研究科、社会学研究科併設)
[通信教育課程]
(科目試験出題・採点)
教育方針:
担当科目の教育に関して共通に言えることは、「経済学部のカリキュラムを通じて、学生諸君に経済学的ものの見方・考え方を身につくように学習して欲しい」ということがある。ビジネスの世界に進むとしても、あるいはその他の世界において活躍しようとするとしても、これからの社会で主体的に生きていく為には、少なくとも現代の経済社会がどのようなメカニズムによって動いているのかということを理解することが必要であろう。その意味では、経済学を学ぶことは、大学時代にきちんと身につけておくか、あるいは、社会に出てから働きながら勉強するのか、この二つに一つの選択しかない。経済学部に在籍する学生諸君には、第一の選択の道が開かれている。その機会をどのように活かすのかは、学生諸君自身が一人一人決めることである。今享受している自由な時間と、用意されている選択のメニューの豊かさ、一緒に学ぶ友人達の個性等を考えると今、ここで経済学を学ぶことは、賢明なる選択であると断言できる。
上記の考え方を基礎にして、担当科目においては、動く現実の経済を素材にしながら経済学的ものの見方・考え方を具体的空間的・地理的事象の理解を深めることで身につく(learn)ようにすることを目指している。個別内容については履修案内を参照されたい。
研究活動
専攻・研究領域:
経済地理・都市経済・アメリカ研究
現在の研究活動
研究課題名:
国際的プロフェッショナルサービスの需給構造と国際展開
途中経過及び今後の計画:
経済社会のグローバル化や高度情報化に伴い、経済活動におけるプロフェッショナル・サービスの需要と供給は急激に増大している。また、プロフェッショナル・サービスは次のような特徴を持っている。(1)産業横断的である。(2)技術革新を含む、ビジネス・イノベーションの主体である。(3)関連する雇用創出波及効果が大きい。(4)国際競争力の中心である。(5)今後の成長拡大が著しいものと予測される。
このようなプロフェッショナル・サービスの需要、貿易、組織化について、特に、企業法務サービス(corporate legal services)について、実証研究を行なう。
研究課題名:
世界の地理教育
途中経過及び今後の計画:
世界主要国の後期中等教育(主として高校)における地理教育・教材・教育法を比較し、各国教育における地理認識の相違点と共通点を明らかにする。将来において諸外国との地理教材の共同開発の基礎となる研究を行なう。
主要業績:
A.著書
  1. 『都市経済論』(2003年、岩波書店)
  2. 『人文地理学』(共著 2005年 慶應義塾大学出版会)
B.論文
  1. "The Japanese Urban System and the Growing Centrality of Tokyo in the Global Economy",co-authored in Emerging World Cities in Pacific Asia, Fu-Chen Lo and et al(eds.)United Nations University Press(1996)
  2. 「郊外ミドル景観の創始と変容:戦後アメリカの郊外化」『アメリカ研究』vol.28(1994)
  3. 「戦前期東京「山の手」における階層分化と地域分化」慶應義塾大学日吉紀要『社会科学』vol.4(1993)
閲覧者へのメッセージ:
「学者」と言うと偉そうに聞こえるが、学者とは「」に他ならないと思っている。学生の本分が「学習」にあるとすれば、学者もまた「学生」の一人である。それでは、大学教授と学生のちがいとは何か?それは、「学習者」の一人である教授は、その学習で得られた知見やエキサイティングな喜びを、「学習者」である学生に伝え、学生自身が、自ら進んで、そのような知の喜びを体験すべく自発的に学習に勤しむよう、補助することを仕事としている点である。「知の大海」を前にして、学者・大学教授も「万年学生」であると思っている。講義やゼミナールとは、「知の縁」を引き起こす場であり、大学とは、「知縁」の制度化されたものである。そして慶応義塾で学ぶことができることを、特権(privilege)と感ずることができる時、学ぶということが一体何であるのか、という点が明らかになって行くことであろう。