延近 充


個人基本情報
氏名:
延近 充[のぶちか みつる]
職位:
教授
研究室:
609号室,内線23262,E-Mail:
略歴:
1953年 京都市生まれ
1971年 京都教育大学附属高等学校卒業
1979年 慶應義塾大学経済学部卒業
1981年 同大学大学院経済学研究科修士課程修了,経済学部助手就任
1984年 同大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学
1991年 助教授昇格
2012年 教授昇格
最終取得学位:
経済学修士(慶應義塾大学)
受賞学術賞:
所属学会:
経済理論学会
教育活動
担当科目
[通学課程]
独占資本主義論,世界的金融・経済危機の構造,研究会,マルクス経済学 I・II
[通信教育課程]
卒業論文個別指導
教育方針:
講義科目では,教室での講義(補助手段としてパワー・ポイント等PCプロジェクターを利用)・単元ごとの課題レポートの提出・講義の補助としてのウェブサイトの利用,の3つを柱としている。ウェブサイトの利用は,講義内容のレジュメの配布,課題の解説,定期試験の採点基準,成績統計,講評の掲載,からなっており,学生の予習・復習の便宜を意図している。2002年度からは,学生による授業評価の結果の掲載,学生との間のウェブ上でのQ&A用掲示板の設置も行なっている。詳しくはhttp://web.econ.keio.ac.jp/staff/nobu/index.htmlをご覧いただきたい。
セミナー科目では,日米経済関係を中心とした現状分析を行なっているが,学生の論理的な自己表現力を養うため,口頭発表・討論,論文の添削指導などにも重点をおいている。
研究活動
専攻・研究領域:
マルクス経済学,現代資本主義論
現在の研究活動
研究課題名:
冷戦体制と日米経済,冷戦後の「新帝国主義」,世界的金融・経済危機の構造
途中経過及び今後の計画:
第2次世界大戦後の資本主義経済の分析は,経済の運動法則の理論的分析およびそれを基礎とする現状分析だけではきわめて不十分である。戦後の日本・西欧の資本主義諸国経済の復興と成長は,米ソ冷戦の下でアメリカ主導で構築された戦後資本主義世界体制のもとで可能となったものであり,アメリカ経済自身の動向もこの枠組みによって規定されているからであり,国際経済と各国経済は,国際政治および各国内の状況,軍事情勢・戦略と相互に関係しており,その関係性は戦前とは段階を異にするぐらい大きくなっているからである。
このような分析視角から,戦後資本主義世界体制とその危機の構造について,冷戦体制との関係を柱としつつ,IMF=ドル体制の特徴とその機能およびその崩壊過程,1960年代のアメリカ経済の衰退過程を明らかにし,1970年代初頭以降のアメリカ主導の金融グローバリゼーション,アメリカの「双子の赤字」を支える国際的な資金循環,冷戦終結とその後のアメリカ経済の「復活」とグローバリゼーションの分析,21世紀初頭の「新帝国主義」の位置づけなどについて,単著『薄氷の帝国 アメリカ― 戦後資本主義世界体制とその危機の構造』にまとめて刊行した。その内容は試論的部分を含むため,現在および今後の課題としては,それらの妥当性を検証しつつ,現在進行中の国際経済・軍事情勢を取り込んで分析を発展させていくことである。
主要業績:
(単著)
『薄氷の帝国 アメリカ― 戦後資本主義世界体制とその危機の構造』(御茶の水書房,2012年2月)
(共著)
北原勇・鶴田満彦・本間要一郎編『資本論体系 第10巻 現代資本主義』有斐閣,2001年4月
 (「独占的市場構造と独占価格」,「独占利潤の本質と利潤率の構造的階層化」の執筆)
(単著論文)
「軍需品生産の再生産表式分析にかんする一考察」
 (慶應義塾大学経済学会『三田学会雑誌』76巻3号・1983年)
「アメリカの軍事力増強と軍事支出増大の恒常化について(1),(2)」
 (慶應義塾大学経済学会『三田学会雑誌』82巻1号・1989年,83巻3号・1990年)
(編著)
「イラク戦争を考える」
 (http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nobu/iraq/index.html,2004年9月公表)
「資料 終わらないイラク戦争― 年表2003年2月〜」
 (http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nobu/iraq/chrono.htm,2004年9月公表,現在も更新中)
-学生向け-
「戦後日本の経済成長の性格」(慶應義塾大学通信教育部『三色旗』1996年4月号)
「冷戦とアメリカ経済」(慶應義塾大学通信教育部『三色旗』1997年7月号)
閲覧者へのメッセージ:
研究・教育活動について,より詳しくはhttp://web.econ.keio.ac.jp/staff/nobu/index.htmlをご覧ください。