前多康男


個人基本情報
氏名:
前多康男[まえだやすお]
職位:
教授
研究室:
略歴:
1982年:慶応義塾大学経済学部卒業,1984年:同大学大学院経済学研究科修士課程修了,1990年:ミネソタ大学大学院経済学研究科博士課程修了・博士号(Ph.D.)取得,1990年:国際大学大学院国際関係学研究科専任講師,1994年:大阪大学大学院経済学研究科助教授,2001年:大阪大学大学院経済学研究科教授,2002年:慶応義塾大学経済学部教授
最終取得学位:
ミネソタ大学Ph.D.(Economics)
受賞学術賞:
所属学会:
日本経済学会,金融学会,American Economic Association
教育活動
担当科目(2006年度)
[通学課程]
Applied finance (PCP),Introduction to finance (PCP),演習,研究会
[通信教育課程]
なし
教育方針:
実際の経済の現状を的確に把握し,そこに経済理論を適切に応用することによって,さまざまな政策的な課題に答えていくことができる人材を教育することを目的とする.現状の日本経済は,バブルがはじけてから10年以上の長きにわたって不況下にある.この不況の原因や,不況から脱出するための処方せんを提示することは,マクロ経済学に課せられた使命である.しかし,我が国の経済で現在起こっている不況は,従来の不況とは異なっていることも事実であり,そのために,通常の教科書的なマクロ経済学の範囲では,現状の分析や適切な政策を提示できない状態に陥っている.「マクロ経済学」や「演習」では,このようなマクロ経済の諸問題に,既存のマクロ経済理論に捕われない自由な発想をもって,政策的な提言を踏まえた講義をしていく.

オフィスアワーやメールを活用することにより,質問を適宜行える環境を作ることによって,教育効果を上げるように心がけている.
研究活動
専攻・研究領域:
金融経済学,マクロ経済学
現在の研究活動
研究課題名:
市場規律と銀行規制
途中経過及び今後の計画:
データを収集するとともに,理論的枠組の構築を行っている.
主要業績:
(単著論文)
"Fiat Money in a Pairwise-Trading, Multi-Good, Overlapping Generations Model", Journal of Economic Theory,Vol. 54,84-97,(1991).
"An Overlapping Generations Model with a Storage Technology",Journal of Economic Theory, Vol. 57,237-244,(1992).
"Inside Money, Outside Money, and Output",Economic Studies Quarterly,Vol. 45,141-158,(1994).
"Comment on 'What is the Coase theorem?' by Leonid Hurwicz",Japan and the World Economy,Vol. 7,75-78,(1995).
"Microeconomic foundation of LLR from viewpoint of payment",Japanese Economic Review,(forthcoming).
(共著論文)
"A Bank Panic Model with a Bond Market",Japanese Economic Review,Vol. 49,440-453,(1998).
"Is Aging Harmful to the Environment?",Environmental and Resource Economics,Vol. 20,113-127,(2001).
"Health Status Risks and an Efficiency of Social Security Systems",Japanese Economic Review,Vol. 53,350-367, (2002).
"Sustainable Development in an Aging Economy",Environment and Development Economics,Vol. 7,9-22,(2002).
"Pareto Improving Environmental Policies in an Overlapping Generations Model",Japanese Economic Review,Vol. 53,211-225,(2002).
"The Effect of Solvency Regulation to a Bank",Japan and the World Economy,Vol. 16,163-191,(2004).
(著書)
「金融機能と規制の経済学」,東洋経済(共著),(2001).
「新しい金融理論」,有斐閣(共著),(2003).
「金融システムの経済学」,東洋経済(共著),(2004).
閲覧者へのメッセージ:
金融や環境の分野では,制度的な枠組みの構築に経済学の役割が大きくなってきている.適切な政策提言を行うには,正しく経済学を理解し,適確に実態経済に応用して行くことが重要である.そのためには,経済学を深く理解する共に,実態経済の動きにも注意を払っていく必要がある.