杉岡 洋子


個人基本情報
氏名:
杉岡 洋子 (すぎおか ようこ)
職位:
教授
研究室:
日吉新研究棟来往舎
略歴:
1984年シカゴ大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。1986年慶應義塾大学経済学部助教授(英語担当)。1996年同教授。
最終取得学位:
Ph.D.(言語学、シカゴ大学)
受賞学術賞:
日本認知科学会論文賞(2002年)
所属学会:
日本英語学会、日本言語学会、日本認知科学会。
教育活動
担当科目(2007年度)
[通学課程]
日吉:(春学期)英語Study Skills、(秋学期)英語セミナー中級[Environmental Issues]、(通年)英語リーディング。
三田:(文学研究科)英語学特殊講義「レキシコン理論」。
[通信教育課程]
なし
教育方針:
[英語Study Skills]
共通シラバスでPresentation, Writing, Readingなどの英語を使いこなすための基本スキルを学習する。日本語を介さずに英語で得た情報をまとめ、それについての意見をわかりやすく発信できる力の養成を目指す。
[英語セミナー]
現代社会が直面する問題(グローバル化、貧富の格差、人権、環境など)を取り上げ、生きた情報を使ってプレゼンテーションにまとめ、議論する。持っている英語力を有効に使う方法を学びつつ、世界で通用する英語力が身につけられるよう、特に重要な語彙の使い方や論点の組み立て方が学べるように工夫している。
[言語学]
語形成とレキシコンについての主要な理論と分析方法を勉強する。一方的な講義形式にならないように、日本語、英語などの実際の言語データを各自が集め、分析する課題を通して、形態論や意味論の基礎を学習できるようにしている。
研究活動
専攻・研究領域:
言語学(生成文法理論、形態論、レキシコン理論、語彙意味論)
現在の研究活動
研究課題名:
語形成規則とレキシコン
途中経過及び今後の計画:
レキシコン(辞書)を単語レベルの情報の単なるリストと捉えるのではなく、その情報が統語・意味・音韻などの部門にどう「見える(accessible)」のかという文法内のインターフェースの問題を追求している。具体的には、語彙情報が統語構造や派生語の生成にどう反映されているかといった問題を、日本語や英語の語形成について考察している。最近では、動詞由来複合語や派生動詞 (Sugioka 2001,2002, 杉岡2002など)、語形成規則の適用条件(杉岡2005)および複雑述語形成などについて研究を発表している。
研究課題名:
語形成の心的・脳内メカニズムの解明
途中経過及び今後の計画:
語の産出や理解にどのような心的および脳内メカニズムが関わっているかを明らかにするために、学外の神経言語学・脳科学の専門家と共同で実証研究を進めている。これまでに、健常者および失語症患者に対する実験・調査による日本語の形容詞と動詞の接辞化の心的メカニズムに関する知見(Sugioka et al.2001,Hagiwara et al.1999, Sugioka2005)を発表した。現在は動詞接辞や格助詞の違反に関する研究を継続中である。
主要業績:
著書(単著)
Interaction of Derivational Morphology and Syntax in Japanese and English. Garland Publishing, 1986.

著書(共著)
『語の仕組みと語形成』 (伊藤たかね、杉岡洋子) 研究社、2002.

論文(単著)
"Multiple mechanisms underlying morphological productivity" Polymorphous linguistics: Jim McCawley's legacy, 203-223. MIT Press, 2005.

「名詞化接辞の機能と意味」 『現代形態論の潮流』 75-94. くろしお出版, 2005.

「形容詞から派生する動詞の自他交替をめぐって」『文法理論:レキシコンと統語』91-116. 東大出版、2002.

"Incorporation vs. Modification in Japanese Deverbal Compounds" Japanese/Korean Linguistics 10, 496-509. CSLI Publications, 2002.

“Event Structure and Adjuncts in Japanese Deverbal Compounds”Journal of Japanese Linguistics 17, 83-108, 2001.

「派生語における動詞素性の受け継ぎ」 『日本語学の新展開』167-185. くろしお出版, 1989.

論文(共著)
"Computation vs. memory in Japanese causative formation" (Y. Sugioka, T. Ito and H. Hagiwara)『認知科学』Vol. 8-1.37-62. 共立出版, 2001.

"Neurolinguistic evidence for rule-based nominal suffixation" (H. Hagiwara, Y. Sugioka, T. Ito, M. Kawamura, J. Shiota) Language 75: 739-763, 1999.

"Restrictive if/when Clauses"(D. Farkas and Y. Sugioka) Linguistics and Philosophy 6, 225-258. 1983.

閲覧者へのメッセージ:
私は、チョムスキーの「ことばの研究は人間の心の仕組みの研究である」という言葉に触発されて、生成文法理論を研究してきました。言語のもつ規則性、その普遍性と個別性の不思議を少しでも解明できたらと思っています。