不破 有理


個人基本情報
氏名:
不破 有理 [ふわ ゆり]
職位:
教授
研究室:
日吉 来往舎 内線 30121
略歴:
1985年 慶應義塾大学文学研究科博士課程単位取得退学
1987年-1988年 ケンブリッジ大学ホマトン・コレッジ訪問研究員
1988-1990年 ウェールズ大学バンガー校 アーサー王コース修士課程在籍
2001-2002年 ケンブリッジ大学セント・エドモンド・コレッジ訪問研究員
最終取得学位:
ウェールズ大学 文学修士号 (in Arthurian Literature)
受賞学術賞:
所属学会:
国際アーサー王学会 日本英文学会 日本中世英語英文学会 18世紀学会
教育活動
担当科目(2007年度)
[通学課程]
Study Skills 英語セミナー 自由研究セミナー(アーサー王伝説)
教育方針:
「全体像」と「細部へのこだわり」のバランスが重要だと考えています。学生諸君が目的意識をもって学習を進められるように、コースの初めにコース終了時に達成すべき目標を明示するように心がけています。
大教室ではないので、基本的に学生の顔がみえるクラス運営が可能です。
質問しやすい環境、発表、議論の場を設けることによって、学生がお互いに刺激を享受しあえる場を現在も提供している(つもり)ですし、今後も大いに学生参加型の授業を進めたいと思っています。
研究活動
専攻・研究領域:
英文学 [ウェールズ伝承から19世紀アルフレッド・テニスン(Alfred Tennyson)にいたるアーサー王物語、中世復興運動、ウェールズとイングランドの国家意識とアーサー王伝説の関連]
現在の研究活動
研究課題名:
アーサー王物語研究
「ウェールズとイングランドの国家意識の変遷からみる社会史としてのアーサー王伝説研究」 科学研究費補助金 基盤研究(C)
途中経過及び今後の計画:
私が研究しているアーサー王伝説は、中世西欧社会において、シャルルマーニュ大帝やアレキサンダー大王の物語群にならぶ三大伝承・物語群のひとつです。現代に至るまで「国家意識」の表象としてたびたび登場します。今年度から科研費「ウェールズとイングランドの国家意識の変遷からみる社会史としてのアーサー王伝説研究」という研究課題で、ブリテン島を構成するイングランドとその周辺地域ウェールズを中心に、国家・民族意識がどのようにアーサー王伝承に投影され変貌しているかを通観し分析する予定です。
2007年には、国際中世学会(カラマズー)にて'A "Just War"? -- A Reassessment of the Alliterative Morte Arthure'と題して口頭発表。中世における戦争観を他の中世ロマンス作品に探りながら、『頭韻詩アーサーの死』の再評価を試みています。
主要業績:
単著
「正義の戦い」とは―『頭韻詩アーサーの死」再考 『続 剣と愛と 中世ロマニアの文学』(中央大学出版部、2006年)3-39頁。

「負の英雄の誕生―アーサー王の息子・甥モードレッド」『アジア遊学(特集古今東西のおさな神)』87号(2006年)120-132頁。

「偶然の悲劇--トマス・マロリー『アーサーの死」におけるunhappyとジョン・リドゲイト」『言語文化』第22号(2005年) 「特集 アーサー王III] 38-51頁..

「ウェールズの洪水神話」 『世界の洪水神話』(勉誠出版、2005年)220−246頁。

「アルフレッド・テニスンの『国王牧歌』における紋章」(その一)『神話・象徴・文学』(楽浪書院,2003年)557‐566頁。

“An ‘Unhappy’ Hero. Mordred, Arthur’s Incestuous Son,” IRIS 23 (Grenoble, 2002), 27-36.

「Visions of the Night? Idylls of the Kingにおける聖杯とは?」『神話・象徴・文学』篠田知和基編(楽浪書院、2001年)、177-188頁。

“The Figure of Mordred in Henry Newbolt's Mordred: A Tragedy,”The Year's Work in Medievalism, 10 (Holland, Michigan, 1999), pp. 114-123.

“Metaphors of Confusion: Incest and Illegitimacy in Thomas Hughes's The Misfortunes of Arthur (1588)” Poetica: An International Journal of Linguistic-Literary Studies 49 (1998), pp. 77-95.

“The Welsh Revival and English Medievalism,” 『芸文学研究』Journal of Arts and Letters, 73 (1997), pp. 162-175.

「ヴィクトリア朝の「悩める」ランスロット―テニスンのIdylls of the King」『英語青年』138巻 10号(1993年1月)

“Malory’s Morte Darthur in Tennyson’s Library,” Studies in Medievalism, IV (Cambridge, 1992), pp. 165-169.

「ヴィクトリア朝の受難者−アーサー王の息子モードレッド」『ユリイカ』(青土社、1991年9月) pp. 89-97.

翻訳
アンドリュー・ラング 『書物と愛書家』 (図書出版社、1993年)

マーク・ジルアード 『騎士道とジェントルマン:ヴィクトリア朝社会精神史』 共訳 (三省堂、1986年)

閲覧者へのメッセージ:
学生時代ほど自由に自分で時間を使える貴重な時期はないと思います。枠にとらわれず、思いっきり本を読み、旅をし、さまざまな体験をして、体力・知力を養ってほしいと願っています。